コロナ禍でも旅行できる?スイスへの旅行・入国・移動情報まとめ

2021年8月20日現在のスイス入国制限・検疫・滞在中の注意・帰国時の手続き等をご案内します。

内容は随時アップデートしていますが、日本とスイスの出入国条件をはじめ、経由便利用の場合は経由地の条件など様々な複合的な条件をもとに渡航の可否を判断する必要がありますので、渡航を検討される場合はご自身でも十分に情報収集を行うようにしてください。

今スイスに行くのは大丈夫なの?

zurich airport

2021年8月20日現在、日本からスイスへ旅行へ行くことは可能です。
スイス入国時に陰性証明書の提出等は必要ですが、入国後の隔離措置は不要です。

ただし、新型コロナウイルスの流行は続いていること(旅行中に感染するリスクもあること)、利用できるフライトが限定されること、帰国時の14日間自宅待機など、以前とは状況が大きく異なっています。

外務省が発表している海外安全情報では、スイスは全土がレベル3(渡航中止勧告・感染症)に指定されています。
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_159.html#ad-image-0

 

スイスの入国制限・検疫措置について

スイスの入国制限はスイス連邦移民庁が定める入国制限措置と、スイス連邦保健庁が定める検疫等の措置の2種類あります。

スイス連邦移民庁による入国制限措置

日本からの入国:観光目的を含む短期滞在での入国が可能です。
具体的には以下のような措置が実施されています。

(1)スイス入国10日以内に以下の国・地域に滞在歴(出入国を伴わない経由を除く)がある場合、スイス入国72時間以内に行われたPCR検査、または48時間以内に行われた抗原検査の陰性証明書提出が必要です。
アルバニア、アンドラ、アルメニア、アゼルバイジャン、オーストラリア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ブルネイ、ブルガリア、バチカン市国、香港、アイルランド、イスラエル、日本、ヨルダン、カナダ、カタール、コソボ、クロアチア、レバノン、マカオ、モルドバ、モナコ、モンテネグロ、ニュージーランド、ルワンダ、北マケドニア、ルーマニア、サンマリノ、サウジアラビア、セルビア、シンガポール、韓国、台湾、タイ、米国、キプロス

(2)スイス入国10日以内に(1)の国・地域への滞在歴がない場合、陰性証明書の提出なく自由な出入国が可能です。
ベルギー、デンマーク、ドイツ、エストニア、フィンランド、フランス、ギリシャ、アイスランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ノルウェー、オーストリア、ポーランド、ポルトガル、スウェーデン、スロバキア、スロベニア、スペイン、チェコ、ハンガリー

懸念される変異株が蔓延する国リスト(Liste der Länder mit besorgniserregender Virusvariante)
2021年8月4日以降は全ての国・地域が対象から外れています。
今後も随時更新され、指定された場合は入国の禁止、条件付き入国(隔離措置等)が実施されることがあります。
スイス連邦保健庁(FOPH) List of countries with a variant of concern

スイス連邦保健庁による検疫措置

1:スイス入国72時間以内に行われたPCR検査、または48時間以内に行われた抗原検査の陰性証明書提出
2:スイス連邦保健庁の定めるオンライン入国フォームの提出(https://swissplf.admin.ch/formular

これらの措置は日本から直接入国する場合、または経由便を利用して経由地点で出入国をしていない場合に適用されます。

第三国を経由(出入国)してスイスへ入国する場合は別の措置が適用となることがありますのでご注意ください。
スイス連邦保健庁が運用する「Travelcheck」では、出発地点や経由地点を指定してスイス入国の条件を調べることができますのでご活用ください。

上記の条件を満たしてスイス入国ができた場合、入国後の隔離は必要ありません。

 

スイス滞在中と国内移動の注意点

2021年8月21日現在、スイス国内の移動に制限はなく、コロナ前と同じように移動や観光が可能です。

ただし、スイス政府によってマスク着用義務や人数制限が課せられている場所がありますので十分注意してください。

スイス政府による行動制限について(一部抜粋)

各種制限措置(行動制限)
マスク着用義務
・屋内:マスク着用義務
・屋外:マスク着用義務は解除
※公共交通機関の場合、プラットホーム(地下を含む)、停留所、地下道や陸橋、ホールやアーケードなど、少なくとも両側に大きな開放部分がある全ての場所は屋外エリアと見なされる(マスク着用義務が廃止)。
※通路やショッピングエリアを含む鉄道駅地下の閉鎖的な施設、待合室など(チューリッヒ中央駅の地下空間等)は、屋内エリアと見なされ、引き続きマスク着用義務あり。
※スイス連邦保健庁は、社会的距離(1.5m)を確保できない場合はマスク着用を推奨

私的集会(友人や家族の集まり)
・人数制限(子供も人数に含む)
 屋内:上限30人
 屋外:上限50人

全てのイベント
陰性証明を入場の条件とするイベント:各種制限なし
※1000人以上の大型イベントは州当局の許可が必要
陰性証明を入場の条件としないイベント
着席形式の場合:屋内・屋外ともに上限1000人
着席形式ではない場合:屋内は上限250人、屋外は上限500人
※屋内外を問わず会場収容人数の3分の2を上限とする。
※屋内の場合、飲食物提供エリアでのマスク着用義務あり、飲食は指定エリアに限定、着席形式の場合、連絡先提出義務
※観客によるダンスを伴うイベント及びコンサートは禁止
※ミサは例外的に会場の容量制限なし

飲食店
屋内外を問わず、1テーブル当たりの人数制限は廃止
・屋内:着席義務、着席時を除きマスク着用義務、グループ代表1人の連絡先提出義務、テーブル間の距離確保
・屋外:着席義務・連絡先提出義務なし、テーブル間の距離確保

店舗、スポーツ施設、レジャー施設
・顧客1人当たりの面積要件廃止
・コロナ証明を入場の条件としない場合は人数制限(上限は収容人数の3分の2)

各種措置に違反した場合は刑事罰による罰金が科される可能性があります(罰金CHF50~200)。
上記の制限以外にもスイス各州によって独自の制限が課せられている場合がありますのでご注意ください。

 

日本に帰国する際の制限・制度について

2021年8月21日現在、スイスから日本に帰国する際に課される制限と必要な手続きは以下の通りです。

PCR検査・陰性証明書取得

現在、PCR検査・陰性証明書取得は日本に帰国・入国するすべての方に義務付けられています。
厚生労働省によって必要な検査方法、検体の種類、検査時間などが指定されていますので、それに沿った検査を受けるようにする必要があります。

検査は日本へのフライトの出発72時間以内に行われたものである必要があります。
(陰性証明の取得時間ではなく、検査をした時刻が出発72時間以内となる必要があります)

特に陰性証明書のフォーマットのチェックが厳しくなっていますので、極力厚生労働省のWebサイトに掲載されているフォーマットに沿って記入してもらうよう医療機関等に依頼するようにしてください。

各言語版の陰性証明書フォーマットは以下からダウンロード可能です。
スイスでPCR検査を受診する地域に応じた言語のものを印刷してお持ちいただくことをお勧めします。

ドイツ語版の陰性証明書フォーマット
フランス語版の陰性証明書フォーマット
イタリア語版の陰性証明書フォーマット

チューリッヒ空港でのPCR検査&陰性証明書取得

チューリッヒ空港では日本帰国に必要なPCR検査と陰性証明書の取得が可能です。

PCR検査センターは空港内に3つあり、旅行者が利用できるのは空港ターミナルビル2階(L1フロア)・Check-in 2エリアにある検査場。
こちらでは予約不要で受診でき、厚生労働省が推奨する帰国用陰性証明書フォーマットへの記入も行ってくれるので安心です。
最短3時間で結果を取得できるので、フライトの時間によっては帰国当日の検査でもOKです。

zurich airport test center

Flyender Testcenter Zurich Flughafen Terminal 2
営業時間:4:00〜22:00

検体輸送から5時間以内の検査結果受領プログラム
ender Premium(大人):CHF149.00
ender Premium(18歳未満):CHF99.00
※検査から5時間以内ではなく、検査機関へ検体が発送されてから5時間以内

検査から3時間以内の検査結果受領プログラム
ender Gold Fast-Track(大人):CHF219.00
ender Gold Fast-Track(18歳未満):CHF169.00
※8:00〜16:00に実施された検査のみ適用可で、30分に8枠のみ。

Flyender Testcenter

ジュネーブ空港でのPCR検査&陰性証明書取得

geneve pcr

ジュネーブ空港ではPCR検査と陰性証明書の取得が可能です。
ただし、厚生労働省が推奨する陰性証明書フォーマットへの記入が可能かどうかは現在未確認です。

PCR検査センターは通常運用されているターミナルビル(Terminal 1)の西側にあるターミナル2に設置されています。
ターミナル1の到着フロア(地上階)から「Car Rental(Parking P51)」の方向指示に従って300メートルほど進むと着きます。

ここでは鼻咽頭ぬぐい液検査(Nasopharyngeal PCR test)、唾液検査(Saliva PCR test)が受診可能で、帰国にはどちらも有効です。
迅速抗原検査(Rapid antigen test)では帰国前検査の要件を満たさないため注意してください。

M3 Sanitrade Centre de Test Rive Droite
営業時間:6:00〜21:00

鼻咽頭ぬぐい液検査(Nasopharyngeal PCR test)
24時間以内の検査結果・陰性証明書受領(Standard):CHF150.00
エクスプレス料金(Express):+CHF50.00
※エクスプレス料金を追加した場合、16:30までの検査で当日中に検査結果が判明します

唾液検査(Saliva PCR test)
24時間以内の検査結果・陰性証明書受領(Standard):CHF155.00
エクスプレス料金(Express):+CHF50.00
※エクスプレス料金を追加した場合、16:30までの検査で当日中に検査結果が判明します

M3 Sanitrade Centre de Test Rive Droite
Route de l’aéroport 5 – Terminal 2, Meyrin
Devant le parking P51
Google Maps

帰国時の自宅待機

日本への帰国時には空港での新型コロナウイルス検査と、帰国翌日から14日間の自宅待機や公共交通機関不使用を厳守する旨の誓約書の提出、位置確認アプリのインストールなどが求められます。

帰国した空港でPCR検査または迅速抗原検査(いずれも無料・指定不可)が行われ、陰性が確認できた場合は帰宅が可能となります。
ただし、公共交通機関(タクシー含む)は利用できませんので、事前に手配したハイヤー、自家用車、レンタカー、徒歩などで帰宅する必要があります。

また、お持ちのスマートフォンに位置確認アプリをインストールする必要があり、帰国翌日から14日間の自宅待機中はこのアプリを通じて確実に自宅待機を行っているかどうかの確認が行われます。この確認に応じなかった場合は誓約違反となり、氏名の公表などの罰則がありますのでご注意ください。

また、株式会社パルテンツァで行う旅行手配につきましても事前に確認をさせていただいており、自宅待機や公共交通機関不使用の拒否をされた場合には手配そのものをお断りしております。ご了承ください。

厚生労働省:水際対策に係る新たな措置について

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